バイオリン王子作スピンドル
2013-11-10
『糸 + 展』には元々行く予定だったのですが、土曜日のお昼に行ったのは、実はお誘いがあったからです。話は『ゆび織りで作る・マフラー&ショール+アルファ展』に行った9/6まで遡るのですが……その時に、箕輪先生と「バイオリン王子は織機は作らないらしい。スピンドルとかはどうだろう」という話をしていたのですね。
で、箕輪先生は9/7に展示会にいらっしゃったバイオリン王子にその話をしてくださったらしいです。
そうしたら、王子は本当に作ってみてくれたそうです。
そういうわけで、「王子が試用して欲しいって言っているけど、11/2のお昼頃に来られませんか?」と箕輪先生から連絡をいただいたのでした。
試用するからには、原毛がいるなあ、と前の週からいそいそとイヌビユで染めたポロワスと啓翁桜で染めたメリノをカーディングして準備。あと、せっかくだから参考資料としてスピンドルを持っていこう!と手持ちの木製スピンドルを全部用意しました。
全部というとこちらになります。

写真上がスピンドルの上。左から軽い順に並べてみました。まあ軽い順と言っても左から4つめのターキッシュスピンドルは羽を変えることで重さが変わるのですが、一応、真ん中の重さの羽をつけたものとして、4番目に配置。
ちなみに左から、7g、16g、17g、24g(ターキッシュ20gの羽をつけた場合。15gの羽をつけると19g、30gの羽をつけると35g)、25g、29g、61g、63g、77g、77gです。
これらを持って、Studio A Weekさんに12:00頃到着。バイオリン王子は13:00から柿渋染めワークショップに出るので、間の1時間でスピンドルの試用をするつもりでした。が。王子、スピンドル5つも試作されていました(笑)。すごい!
しかも、もうすでに色々とよく考えられているんですよ!
せっせと試しに紡いでいきましたが、まあ、箕輪先生や王子や、柿渋染めワークショップにいらした方とお話もしますしね。1時間では5つ全部はとても試せなかった……。大体、感想を満足に王子に伝えないうちに、王子はワークショップに行ってしまった……。ワークショップが終わるまではここにはいられない……(と行っても結局その後箕輪先生とお喋りしたり、ワークショップを見学させていただいたり、本題の!『糸+展』を拝見したりして、14:45位までいたのですが。でも用があったのでそれ以上は無理)、あああ……と思っていたら、箕輪先生曰く「王子は5つとも持って帰っていいっていうつもりでいると思うわよ」。あれ、そうなの??
まあでも、ピンク好きの箕輪先生にピンクの木のスピンドルは残し、他4つとも持っていっちゃうのもどうだろう……と一番重かった黒いスピンドルは残しました。いや、太めの糸を紡ぐのに重いスピンドルだって必要なんですが、なんかちょっと回しにくかったんですよね。重さに比して軸が細かったのかもしれません。
というわけで持ち帰らせていただいたスピンドルがこちら。

一番左:円盤が寄木のもの。軸と合わせて54g。
真ん中:円盤が楓のもの。軸と合わせて61g。
一番右:円盤がかりんのこぶのもの。軸と合わせて45g。
ちなみに軸はどれも一本6gです。
で、写真ではどの円盤にも2本ずつ軸がついています。これ、円盤を上にするための軸と、下にするための軸なんです。どちらのタイプのスピンドルにもなるようになっています。
そして、軸の上側には溝がついていて、糸をそこにひっかけて紡げるようになっているのですが、軸の上側にはヒートン用の穴がついているので、欲しい人はつけることができます。写真では見えませんが、一番右のものには王子が持ってきてくれた(至れり尽くせり!)ヒートンがついています。
どれも軸も円盤も木目が美しくていいです!(あとで、それぞれのアップ写真を追加します)あと、回しながら作ったということで、どれも非常によく回ります。……王子は、原毛も入手して試しつつ作ってくださったようです……。
さて、せっかく試用させていただいたので改善点を言うなら。
・軸の溝 このスピンドルの重さだと、もうちょっと太い糸を紡ぎそうなので、もう少し溝が大きくてもいいかなと思いました。
・ヒートン 同様に、もう少し太い糸を考えて、もう少し大きいヒートンでもいいかも。
・円盤が上になるように使う時 溝だとひっかかりにくいので、最初からヒートンでもいいかもしれません。
・円盤が上になるように使う時 軸の円盤より上の長さはもっと短くていいみたいです。
・円盤が上になるように使う時 軸に巻いた糸は円盤を越えて軸の溝かヒートンに巻きつくわけで、円盤に対して下から上の力がかかるせいか、上から下にはめた円盤が外れやすいようです。まあしっかりはめればいいのかもしれませんが。
今のところ思いつくのはこんなところでしょうか。
円盤を下にして紡ぐ分には、ほとんど問題ないです。軸の太さとのバランスからすると、この3つの中ではカリンのこぶが一番使いやすそうな感じでしょうか。ちなみにピンクの木も回しやすかったです。
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