『手織り工房 (ハンドクラフトシリーズ 146)』
2009-06-12
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11月ごろ、Amazonからお勧め本としてこの本の情報がメールで送られてきた時「お、『手織りと手紡ぎ―豊かな暮らしを育む手作りの糸と織物』の人の本かー。それは買いかな」と思いました。
しかし、本はやはり実物を見てから買いたい、と思って、すぐには飛びつかないでいました。そうしたら、なかなか見る機会に恵まれませんで。ようやく実物を見ることが出来「やっぱり買いだ」と判断して購入に踏み切ったのは4月のことでした。
買いと思ったのは、内容の濃さです。組織の説明が大量のカラー図解と共に載っている日本語の本は、初めて見た気がします。
しかし濃すぎるというか(笑)。平織りが載っていない本も珍しいのではないかと。まあ、『手織りと手紡ぎ』が手元にあるという前提なのでしょうか。
さて、その濃い内容について。
- 手織りの準備
- 道具の説明、完全意匠図の書き方の説明、織る工程の説明
- 色々な織り方
- よこ刺し子(最初に見た時は、ブンデンローゼンゴンと同じかと思いましたが、よこ刺し子の場合、緯糸を浮かすことで柄を出すので、違いますね。図案はお互い流用できそうですが)
たて刺し子(最初に見た時に、ちょうど真田縞の小風呂敷をいただいた頃だったもので「真田縞ってたて刺し子?」と思いました。本当かどうかは不明)
二重織り(倍幅、袋織りもここに含む)
風通織り(最初に見た時「はっ、これで、アトリエダーラヘストさんとこで紹介されていたダブル織りのふかふかお昼寝マットが作れる!と思いましたが、ちょっと違いますね)
風通絣
吉野織り(たて吉野、よこ吉野、たてよこ吉野)
模紗多織り(これを読んで「あー、スウェディッシュレースが透け感ある織物になる理屈がわかったー」と思いました。連続して浮いている糸があると、そこにほかの糸が寄ろうとするそうで。そのせいだそうです)
からみ織り(紗・絽・羅。半綜絖を使って。)
つづれ織り(はつり、インターロック、円を織る、斜めを織る、点を織る、ぼかしを織る、が掲載)
ノッティング(トルコ結び、ペルシャ結び)
ほぐし織り(「こんな織りは私は絶対やらないだろう」と思いました……)
絣(たて絣、よこ絣、たてよこ絣、絵絣) - 着物・帯の織り方
- 工程の説明
掲載されている織り方での作品例 - 糸染め
- 合成染料による染め
掲載されている作品について何も書きませんでしたが、それぞれの手法で、作品例がいくつかずつ載っています。
しかしこの本、問題点もあります。
図解が沢山載っているわけですが、何故今時の本で、こんなに斜め線がギザギザなのでしょうか……。小さく書いた図を引き伸ばしてそのまま?って感じにギザギザです。
あと、図のサイズがマチマチで、組織図のマス目のサイズが頁によって色々です。やたら細かく見づらいところもあれば、でかでか広々なところもあります。
頁の割り振り上そうなったのかもしれませんが、図のサイズは統一した方が見やすかったと思います。
- 参考用語
- あ行:インターロック、絵絣
か行:絣、からみ織り、完全意匠図
さ行:紗、スウェディッシュレース、組織、組織図
た行:たて絣、たて刺し子、たてよこ絣、たてよこ吉野織り、たて吉野織り、つづれ織り、トルコ結び
な行:二重織り、ノッティング
は行:倍幅、はつり(→スリット)、半綜絖、平織り、風通織、風通織絣(←風通絣)、袋織り、ブンデンローゼンゴン、ペルシャ結び、ほぐし織り
ま行:模紗織
や行:緯糸、よこ絣、よこ刺し子、よこ吉野織り、吉野織り
ら行:羅、絽
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