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『ウールの植物染色―やさしい染色法と色見本―』

 2021-08-27
また本の紹介に走りますが今度は染めの本を。

定価は2000円(税別)です。

以前に箕輪先生に「ええ!?Rikoさんがこの本を持ってないなんて!」って言われたのが確かこの本です。
それほどの本ならばとそのあとすぐ注文しました。で、届いて、小ささに驚きました(笑)。いや、B6よりちょっと小さいくらいなんですよ。
手持ちの染めの本では一番小さいかな。透明のブックカバーがかけられているのが嬉しいです。染めの本って染めるときに使うとけっこう汚れがちですよね…。料理本と同じ。
216頁のうちp9~p200がフルカラーというのも嬉しいですね。昔の本って、写真頁すら白黒だったりするじゃないですか。
(昔と言ってもこの本は初版は1984年なのでそこまで古くはない?その頃ならフルカラーの本はけっこう出ていたかも…)

「はじめに」で、日本ではウールの普及が明治に入ってからで、合成染料の導入と同時期だったからあまり植物染料で染められてこなかった…というような話があるし、題名も題名なのですが。
内容的にはタマネギで木綿のシャツを染めたり、タデアイの生葉で絹糸を染めたりもしています。文章だけのページで、「絹・木綿・麻の染色法」というところがあったりもします。だからまあ、ウール以外にも役立つ本です。

本の内容は次のような感じ。欧米でウール染色に使用されているもの(メレーさんの研究が元)のうち日本でも採取可能なもの、日本で昔から使われていた染料、身近な野菜類を取り上げているとのこと。

植物染色の方法
  • 植物染料で染めてみよう として、原毛も糸も既製品も染められるよ、という話
  • 基本の染め方 として、用具や薬品や量るための器具の話
  • ウメの緑葉で原毛を染める 硫酸銅で後媒染
  • タマネギで木綿のシャツを染める 塩化第一錫で後媒染
  • 渋木でウールのセーターを染める ミョウバンで先媒染
  • ウメノキゴケで原毛を染める 無媒染
  • タデアイの生葉で絹糸を染める 無媒染

植物染料
  • 植物染料(アカネ【根】・アカメガシワ【生葉】・アセビ【生葉】・イタドリ【生葉】・イチイ【心材】・ウコギ【生葉】・ウツギ【生葉】・ウメ【心材】【生葉】・エンジュ【花蕾】【豆果】・オシロイバナ【葉茎】・オニグルミ【果皮】【樹皮】・カキ【生葉】・カタバミ【葉茎】・キク【生葉】・ギシギシ【根】・キヅタ【実】・キハダ【樹皮】・クサギ【実】・クズ【生葉】・クチナシ【実】・クマノミズキ【生葉】・クリ【樹皮】【生葉】【実のゆで汁】・クワ【生葉】・ゲッケイジュ【生葉】・ケヤキ【樹皮】・ゲンノショウコ【生葉】・コマツナギ【生葉】・コンフリー【生葉】・サクラ【生葉】・ザクロ【果皮】・サトイモ【茎】・シダレヤナギ【樹皮】・シラカンバ【樹皮】・スギナ【葉茎】・スズラン【生葉】・ズミ【樹皮】・スモモ【果実】・セイタカアワダチソウ【生葉】・センダン【幹材】・ゼンマイ【生葉】・ソヨゴ【生葉】・タデ【葉茎】・タブノキ【生葉】・チャ【生葉】・ツバキ【生葉】・トチノキ【生葉】・ドングリ【殻斗】・ナンテン【葉と小枝】・ニシキギ【緑葉】・ヌルデ【生葉】・ネズミモチ【生葉】【実】・ノブドウ【生葉】・ハナズオウ【生葉】・バラ【生葉】・ハンノキ【生葉】・ヒイラギナンテン【小枝】・ヒサカキ【生葉】【果実】・フジ【生葉】・ブドウ【果皮】・フヨウ【生葉】・ベニバナ【乾燥花】・ボケ【小枝と葉】・ミツバアケビ【葉茎】・モッコク【生葉】【幹材】・モモ【生葉】・ヤシャブシ【実】・ヤマモモ【樹皮】・ヨモギ【生葉】・ワレモコウ【葉茎】)
  • 地衣染料(イワタケ・ウメノキゴケ・ヘラガタカブトゴケ・マツゲゴケ・ヨコワサルオガセ)
  • 身近な染材・市販の天然染料(アズキ・クロマメ・紅茶・シュンギク・タマネギ・チョウジ・アリザリンレッドS・インジゴピュアー・藍・苅安・ガンビアカテキュー・コチニール・ゲレップ・渋木・蘇芳・西洋アカネ・福木・五倍子・ヘマチン(ロッグウッドのこと))

植物染料について
  • 植物染料の歴史
  • メレー女史と植物染料
  • ウールの染色法
  • 絹・木綿・麻の染色法
  • 媒染剤の取り扱い
  • 染料植物の保存
  • 参考文献
  • 染色材料店

あまり他の本で見たことのない染材についても触れられています。特に地衣類。
個々の染材に対し、抽出・媒染・染色の記載があって、かなり丁寧な印象です。
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カテゴリ : 草木染め トラックバック(-) コメント(0)
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