『手織りを楽しむ まきものデザイン150』
2012-10-27
![]() | 手織りを楽しむ まきものデザイン150: 四季折々のマフラー、ストール、ショールをつくる 箕輪 直子 誠文堂新光社 2012-10-22 by G-Tools |
各種技法で色々なまきものを作っている本です。カテゴリーはちょっと悩みましたが、「作品画像を大きく!」が売りの本らしいので、「作品集的」にしておきました。
(いや、箕輪先生がおっしゃるには、売りというか一番の特徴は「この厚みでこの値段!」なんだそうですが……笑)。ちなみに、本文176ページでフルカラー1800円。自立します(笑)。
大々的にタイトルに150と出ていますが、実は作品数は160。
内訳はこんな感じ。
- 変わり糸を織る
- 21種類。モヘヤ、スラブ糸、ループヤーン、ファータイプの糸、ラメモール、ボッブルネップ糸、布を裂いた糸、スラブテープ、リボンヤーンといった変わり糸を使う場合のアイディアが満載。色違いもあるので、技法としては13種類でしょうか。
- プレーンな糸で格子デザイン
- 39種類。千鳥格子のバリエーション、あじろ織りのバリエーション、ななこ織りのバリエーション、2色の糸だけでグラデーション効果、タータンタイプのチェックのバリエーションです。千鳥格子やあじろ織りは縦半分は一色になるように織ったりもしています。技法(?)としては18種類。
- 綾織りバリエーション
- 9種類。2/2の綾織り、1/2の綾織り、綾千鳥、山形斜文、杉綾織り、曲がり斜文の6種類の綾織りが載っています。この章にはリジットヘドル機で織るための説明はないようです。(でもすごい人は拾って実現するんですよね……)
- 二重織りとダブルビーム
- 10種類。二重織り、風通絣のほか、経糸の巻き取り部分が二ヶ所ある特殊な織機でなくても、織機が2台あれば、ダブルビームができますよ、ということで、ダブルビームの作品が掲載されています。
- 4枚ソウコウの組織織り
- 16種類。浮き織り、花織り、メガネ織り、ワッフル織り、オーバーショット、ヤムトランド織り、変口斜線織り、サマーアンドウィンターが載っています。4枚綜絖の章なのに、ほとんどの作品にリジットヘドルで織る説明も載っています。
- 平織り+ステッチで飾って
- 9種類。コラム的にステッチで飾るとか、巻結びで止めるとかが紹介されています。
- 透かし柄
- 17種類。もじり織り、観音紗、変わりもじり、かごもじり、ポイントもじり、六角もじり、ハック織り、あとから糸を抜くもの、太さの違う糸で格子に。
タイトルが「マフラー」でないのは、マフラーだと冬場しか本屋さんに置いてもらえないからだということですが、夏向きなのはやはりこの章でしょうねえ。 - 2枚ソウコウの組織織り
- 11種類。スペース織り、ノット織り、よこ引き返し織り、たて引き返し織り。ちなみに表紙はこの章のノット織りのグラデーションマフラーです。当初予定ではこれは表紙ではなかったそうなのですが、目をひく表紙なんじゃないかと思います。ただ、大変冬物の本っぽく見えますが……。
- オフルーム(OFF LOOM)~織機を使わない手織り~
- 9種類。コラム的に、織機なしで織る方法が紹介されています。具体的にはカード織り、ゆびおり、スプラング。マフラー展に行った時に、スプラングの作品を見てかな、「組みひもみたいな感じですか??」と訊いたら、駄洒落の伝道師さんに、「組紐は端からだけど、これは真ん中から」と言われました。本を見て真ん中からという意味が理解できたかも……。
- 飛ばして、ずらして模様織り
- 12種類。スキップ織り、はさみ織り、浮き織り、風車柄、刺し子織り、たて飛びツイスト織り、斜線織り、ダブルケーブル織り。8技法です。
- 草木染めと絣
- 7種類。コラム的に、キッチンで楽しむ草木染め(電子レンジでのレインボー染めもあり)、染めずに市販の段染め糸を使って斜め絣マフラーが紹介されています。
盛りだくさんです。
このほか、手織りの基礎知識として、織り図の見方とか、仕上げの仕方なども載っています。
ところで織り図の見方なんですが。一番端っこに経糸の色とか緯糸の色が載っているのって、多分織り図としてはそんなに一般的じゃないですよね……?手持ちのカラーの織り図の本では、綜絖の通し方とか踏み木の踏み方の部分が、糸の色になっているようです。
この本で、一番端に色が載っているのは、多分、うちの組織図マクロを採用して下さったからだと思うのですが……。そして私が何故、綜絖の通し方や踏み木の踏み方とは別に色の行や列を作ったかというと、その方がプログラムが楽だったからです(^^;。
すみません、楽な方に逃げて。で、でも、直感的にわからなくはないレベルですよね???
尚、掲載作品のいくつかは、キットになっているので、箕輪先生の2012年10月のブログで、詳しく紹介されています。
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ステンドグラス 羊の手織り布 二人展
2012-10-27
26日(金)、目黒での二人展に行って来ました。職場から近かったので、仕事帰りに行けました!
多分18:30前には着いていたと思うので、また1時間はお邪魔していた計算に……。
懐かしの羊服とか、お帽子とかも見せていただきましたし、着ていたシャツに合うボタンが欲しい!とボタンを探していただいたりもしました(^^;。
新作のつのつのマフラーは触ってみて、軽さにびびったりもしました。つのつのがついているのに、軽いんですよ、本当に。
あと、多分今回初めて拝見したキャンバス織りのショールが目につきました。
それと緯糸の色がところどころ違うだけで、模様の表情が異なる綾織のショールとか。ああいう縞も可愛いなあ。
それからステンドグラスが一緒に展示されていたのですが。案内ハガキの作品がかなり渋いのですが、全体に渋い感じの作品でした。こういうのもあるのね、ステンドグラスって、と思いました。きのことかおうちのステンドグラスは可愛かった!
窓際に置いてあった和風の衝立は、日光が当たるとまた表情が異なるそうで、昼間にも見たかったですね。
あと、お話も色々させていただきました。つのつのマフラー制作の苦労とか、
毛は部屋一つ分もあるのに、つのつのマフラーのために新たな原毛が欲しいとか。私とはレベルが違うのですが(笑。だって私は部屋一つ分も毛ありませんよ!)やはり、皆様、あるのに欲しくなる気持ちは一緒ね、と……(苦笑)。
他にも、シーズンに入ったフィギュアスケートの話とか(笑)。ええとけっこう長いことスケートの話をしたような……。
それから、栗の渋皮染め、どうでしたか、と訊かれましたが、ちょうど出先紡ぎ用にスピンドルと栗の渋皮染めをした原毛を持っていたので、見ていただきました。
持っていたのは桜楓スピンドル。一番お気に入りのスピンドルです。よく回るんですよ!
で、渋皮染めの原毛を紡いだ糸をどんな作品にするかとか、また別の話ですが服地を織る場合のこととか、いろいろ助言をいただきました。
……でも毎回色々助言をいただいて、全然、生かせてないんですけど……。うう。生かせていないというか、織っていないというか……。