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『はじめての裂き織りレッスン』

 2017-03-27
4416716478はじめての裂き織りレッスン: 糸の種類・かけ方、基本の織り方などをわかりやすく解説
箕輪 直子
誠文堂新光社 2017-03-02

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本の紹介より掲載作品展に行った話の方が先になりましたが、掲載作品展に行くより前に本は入手していました。本屋さんで買いました。

本の中で使用している織り機
卓上クローズドリードとしてオリヴィエ、卓上オープンリードとして咲きおりの経糸のかけ方が紹介されていますが、それ以外の作品作りのページでの写真はどれも咲きおり。大体、表紙もばっちり咲きおりです。

内容は次の通り。
作品集
ナチュラル・エスニック・和・モノトーンという、色合い(?)で分けた作品の紹介
裂き織りについて
織り機と糸のかけ方として、クローズドリードとオープンリードの経糸のかけ方。その他裂き織りのコツとして、素材・経糸の選び方、裂く前にすること、必要量の目安、裂き幅、布の裂き方、変わり素材の裂き方のポイント、裂き布にプラスのひと工夫、裂き布のつなげ方、シャトルの巻き方、織り方、仕上げ
織り方を知って、作る
平織り・浮き織り・ひろって柄を出す・うね織り・よろけ縞織り・引き返し織り・網代織り・うね網代織り・ノット織り、織り機がなくてもOK
そのほか、サンプル織り
柄糸と裂き方による変化、糸と布の組み合わせ、ソウコウの選び方


「織り方を知って、作る」のページでは、織り方の説明をしつつ、作品集の作品を作成しています。
作品は、今回クッションとあずまバッグはあちこちに出てきます。仕立て方を一か所で書けばいいから合理的ですよね!

ほかにもランチョンマット、カトラリーケース、トートバッグ、バスケット(タオルフォルダー)、メガネケース・ペンケース、フロアマット、ショルダーバッグ、テーブルマット・コースター、うさ耳バッグ、ひざ掛け、フロアマット、スクエアバッグ、ショールなどの作品があります。

「織り機がなくてもOK」としては、布ぞうりとベルト織りが紹介されています。織り機がなくてもOKとは言っても、ベルト織りでは「ヘドルルーム」を使っています。ヘドルルームって…つまり『紐を織る』ではリードと書いてあったやつですね。北欧では色々凝った木製のを売っていました。この本に載っているプラスチック製のものは、4月からStudio A Weekさんで発売予定だそうです。

各作品ですが、マットやショール以外の仕立てが必要なものでも、楽な仕立てになっています。バッグ類もちょっとかがるだけとか金具でとめるだけとかです。作りやすそうでいいですね。

参考用語
あ行:あじろ織り、浮き織り、うね織り
さ行:裂き織り、シャトル⇒杼、ソウコウ
た行:経糸
な行:ノット織り⇒ノッティング
は行:引き返し織り、平織り、ベルト織り
や行:よろけ
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カテゴリ : 裂き織り トラックバック(-) コメント(0)

『裂き織り大全』

 2015-10-01


『裂き織り大全』掲載作品展で購入してきました。

大抵の裂き織りの本は、こういう布でこういうものを作りました、という感じで「そんな布はどこで入手すれば…」というものもあったりしますが(蚊帳とか…)、この本は織りのこういう技法を裂き織りでやるとこうなりますよ、というような本なので、布があるから裂き織りに使おう!…という場合に役に立つと思います。
経糸に裂き布を使った織りも出てきます。

内容は次のとおり。

裂き織りのベスト
色々な裂き織りのベストで、こういう手法がありますよ、という紹介。緯糸が裂き布だけのもの、糸と裂き布のもの、主に糸で時々裂き布のもの、裂き布をふんわり入れたもの、経糸を毛糸にして緯糸も毛糸と裂き布のもの、障子紙が緯糸のものなどなど。
Chapter 1. 一枚の布からできる裂き織り
銘仙半身や浴衣半身でどの位織れるのか(但し作品展で伺った話によるとこの浴衣は浴衣と言ってもちょっと厚地の浴衣だそうです)。同じ経糸で色々なシャツを織ってみた様子。古布を貼り合わせたり、布の表裏の差を利用して柄を作ったり、布の柄を再生するように織ったり。
Column 裂き織りのマフラー&ショール
Chapter 2. 裂き織りの技法(前編)
裂き織りの技法というか、織りの各技法を裂き織りでやる章です。8月に伺った折に箕輪先生が「極力、『手織り大全参照』とは書かないようにした」とおっしゃっていました。つまり、参照しなくても、この本だけで織れるように書かれています。前編で紹介されている技法は次のとおり。平織り・綾織り・杉綾織り・網代斜紋・よこ引き返し織り・たて引き返し織り・千鳥格子・網代織り・畝織り1(畝網代)・畝織り2(リップス織り)・浮き織り1(よこ糸の浮き織り)・浮き織り2(たて糸の浮き織り)・浮き織り3(開口の浮き織り)・スペース織り・捩り織り1・捩り織り2(コインレース)・捩り織り3(六角捩り)
Column 裂き織りのマットバリエーション
基本のマット織り・ラーヌ織り・綴れ織り・バウンド織り(ブンデンローゼンゴン)・1/3のマット織り・三段綴れ・スマック織り・畝網代のTシャツマット・カラフルTシャツマット
Chapter 3. 裂き織りの技法(後編)
後編で紹介されている技法は次のとおり。よろけ縞・ノット織り・ループ織り・はさみ織り1・綴れ織り・はさみ織り2(開口パターン)・はさみ織り3(ツイストパターン)・摸紗織り1・へちま織り・摸紗織り2・摸紗織り3・キャンバス織り・ななこ織り・斜線織り・吉野織り(たてパターン)・吉野織り(よこパターン)・二重織り・オーバーショット・昼夜織り・クラックル織り・蜂巣織り(ハニーカム)・トルコ朱子織り・ワッフル織り
Column アイデアグッズバッグ
くるみボタン、バッグの革底、ベルト織りがアイデアグッズとして紹介されています。ベルト織りでは基本のベルト織りのほか、ピックアップも。
Column 織機について
卓上織機と高機の違いは、綜絖の枚数より打ち込みの強さ、という話など。
Chapter 4. 裂き織りのコツ
素材の選び方、たて糸の選び方、裂く前にすること、必要量の目安、裂き幅、布の裂き方(裂く・捩りを入れる・ロータリーカッターで切る・裂く方向を考える・電動カッターで切る)、変わり素材の裂き方のポイント(メリヤス地・コーデュロイ・ほつれやすい布)、裂き布にプラスの一工夫(湿らせる・撚りをかける)、裂き布の幅を出す(テープメーカーや持ち手接着テープを使用、指先で折り畳む)、裂き布のつなげ方(重ねる・斜めに切る・絡めるように巻き込む・縫う・ねじってつなぐ・貼る)、シャトルの巻き方、織り方のポイント、仕上げ(房の始末・織り布の仕上げ)
Column 裂き布のりんご玉
裂き織り紀行
裂き織りの故郷や裂き織りに使えそうな廃材を求めて旅をした紀行文。及び、その旅をヒントに制作した作品の紹介。
佐渡の裂き織り<新潟>
佐渡に伝わる裂き織りの話と、その機を使って創作活動をされている方の話。作品はその創作で使用されている干渉縞をヒントにした半幅帯。
こぎん刺しと菱刺し<青森>
こぎん刺しと菱刺しの違いと特徴の紹介。作品はこぎん刺し風や菱刺し風にデザインした浮き織りテーブルセンター。
南部裂織<青森>
保存会の活動と地機の仕組み、赤い色と炬燵掛けの話。作品は赤をテーマにした紅絹のベストとサンタケース。
木のほぐし織り<群馬>
NPO法人里山の学校で取り組んでいる機の織物の紹介。作品はその木を使った明かりとトウモロコシの皮を用いたテーブルセンター。
播州織り<兵庫>
播州織りの紹介と、手芸材料として使えるようにした耳糸の紹介。作品は耳糸を使った口金バッグとゆび織りマフラー。
ジーンズ工場<岡山>
織物工場の紹介と、耳糸・房耳の紹介。作品は耳糸のはさみ織りラグマットと、房耳のポーチと口金バッグ。ジーンズ工場の耳糸・房耳と、播州織りの耳糸を使用したタピストリー。
ネクタイ工場<東京>
成和株式会社の工場と織機ファクトリーの紹介。作品はネクタイの端切れを利用した等差織りのトートバッグ、ネクタイとラメ糸のパーティーバッグ。
オーガニックコットン<東京>
オーガニックコットンの輸入・糸づくり・製品づくりを行う(株)アバンティさんの紹介。作品は仕立てた製品の端切れを使ったオーガニックコットンの裂き織りクッション、バウンド織りのタピストリー。
群馬の絹<群馬>
碓氷製糸場の紹介。作品は絹の端切れを段ボール織機で織った草木染めコサージュ。
着物地の裁断<京都>
着物地の裁断を請け負っておられる京都手織研究所の紹介。作品はこちらで裁断された着物地でのミニクッション。
北欧の裂き織り事情<フィンランド>
この北欧旅行は私も一緒に行っています(笑)。スウェーデンのヴェヴメッセの話がちょっとと、フィンランドの裂き織り工房を訪問した話。裂き織りの緯糸は、あれ、シーツをバザーで買ってくるって言ってなかったっけな??と思って録音を確認してみたら、この工房のアホネンさんは味を出すためにそういうこともしている、とのことでした。メインは廃棄された布が南ヨーロッパで裂いた状態で売っているのを購入(染めは国内)とのことでした。しかし何しろ動画ではなくて録音なので、「この位を織るのに60玉使うそうです」と言われても、今となっては「…どの位だったっけ。1玉どの位だったっけ」という感じです…。動画で撮るべきだった…。作品は2.5倍の法則を使ったグラデーションマットとベスト。

Column 草木染め
ちょうどいい色の布がなかったら染めればいいんですね、というわけで、紅茶染め、藍染め、柿渋の刷毛染め、絹の電子レンジ染め、玉ねぎの皮でのトウモロコシ染めの紹介。あと紅絹の色止めの話もこのColumnに入っています。
Chapter 6. 裂き織り小物
テトラパックのポーチ、革バッグの再生クラッチバッグ、スウェード革テープで格子のポーチ、ゆび織りブレード技法のクラッチバッグ、ダンボール織機でつくる丸型コースター、裂き布でリングワークのブローチ、ボール紙シートで裂き布の籠、クロバー咲きおりを利用した布草履
その他?
各ページで紹介されていたベストや巾着袋、口金バッグの仕立てについて。柄布と裂き方による変化のサンプル織り(白黒)。糸と布の組み合わせによるカラーサンプル織り。綜絖の選び方のサンプル織り。



参考用語
あ行:網代織り、網代斜紋織り、綾織り(→斜文織り)、浮き織り、畝織り、オーバーショット
か行:キャンバス織り、クラックル織り
さ行:裂き織り、斜線織り、シャトル(→杼)、杉綾織り、スペース織り、スマック、綜絖
た行:高機、経糸、千鳥格子、昼夜織り、綴れ織り、トルコ朱子織り
な行:ななこ織り、二重織り、ノット織り(→ノッティング)
は行:バウンド織り(→バウンドローズパス)、はさみ織り(→添え糸織り)、蜂巣織り、引き返し織り、平織り、へちま織り
ま行:マット織り、摸紗織り、捩り織り(→からみ織り)
や行:緯糸、吉野織り、よろけ
ら行:ラーヌ織り、ループ織り(→ルーピング)
わ行:ワッフル織り

『裂織りでつくるバッグ』

 2013-07-16
4416613709裂織りでつくるバッグ: 古着をもう一度、お気に入りに
松永 治子 松永 希和子
誠文堂新光社 2013-06-14

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本屋さんが好きなので、買う予定がなくてもよく徘徊しています。
この本もある日徘徊していて見つけました。

松永両氏の本なのに、裂き織りだけなんだ?編みはないの??と思いましたが、中身にはいくつか編み作品も入っていました。
『裂織りと裂編み―古着がすてきによみがえる』と同系統の本と思っていいと思います。
ただ、作品が全部バッグなわけですね。
そういう意味では、松永治子さんの『すぐ使いたい裂織りバッグ』の方がより似ているでしょうか。

本の内容は大体以下の通り。

表紙
綿ボイルの布を裂き糸にして織る
布の柄を活かす
北欧の布(どうみてもマリメッコです)や帯地、きもの地の柄を全面・又は部分に活かす
柄を作る
浮き織りやくずし織りで柄を出す
経糸に型染めをして柄を出す
裂き布を2種使ったり、裂き布と糸を緯糸に使ったりして、柄を出す
裂き糸の素材感を楽しむ
カラーシーチング2色を裂き糸にして編む
シーチングを裂いて織る
Tシャツやジーンズを裂いて織る
銅裏を染めて裂いて織る
きもの地と革を合わせる
セーターを裂いて編む
麻のエプロンとテーブルクロスを裂いて織る
銅裏を裂いて織る
蚊帳を裂いて編む
カラフルなプリント地を裂いて織る


織りで使用している織り機
クロバー咲きおり 経糸の掛け方を普通とちょっと変えている。
箱で織りをする方法も掲載されている



参考用語
あ行:浮き織り
さ行:裂き織り
た行:経糸
や行:緯糸

『Rep Weave and Beyond』

 2009-07-18
Rep Weave and Beyond (Weavers Studio)
Rep Weave and Beyond (Weavers Studio)Marilyn Murphy Judie Eatough

Interweave Pr 2004-10
売り上げランキング : 15912


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スウェーデンの「リップスマット織」の本をアメリカ(多分)で出版した本です。
但し、「Swedish Rep」ではなく「New Rep」だと主張されているようです。何が違うかというと「双糸で1インチに90回以上も経糸を通すのがイヤだったので、経糸をMaysville 8/4 cotton carpet warp単糸にしました」というようなことを書いてあるような気がします。
つまり、緯糸に使用する裂き布が目立たないタイプの裂き織りという特徴を残せるよう、色々研究して、太い経糸でリップスマット織をできるようにした、ようです。
あと、緯糸にプリント布を使用するようになった、とも書かれているような。

THEORYのところに上記のようなことが(多分)書かれていまして、あとの内容は以下の通りです。

WARPING
経糸の準備
WEAVING
緯糸の準備、織り方
DESIGNING WITH BLOCKS FOR REP
デザインの仕方(Rep織りはブロックでデザインするので、その理屈とか、それをどう綜絖に割り振り、タイアップするかとか、のような)
2-BLOCK DESIGNS
ブロックが2つで、2枚綜絖でできるもの
3-BLOCK DESIGNS
ブロックが3つのもの。4枚綜絖でできるものと、8枚綜絖でできるもの。
4-BLOCK DESIGNS
ブロックが4つのもの。4枚綜絖でできるものと、8枚綜絖でできるもの。
6-BLOCK DESIGNS
ブロックが6つで、8枚綜絖でできるもの。
8-BLOCK DESIGNS
ブロックが8つで、8枚綜絖でできるもの。
FINISHING AND CARE
織り上がった後の糸の始末と、その後のケア方法。
BEYOND REP
緯糸が見えてしまっている織り方で、服地とかタオルとかカードとか、額装とかしてみました?(写真からの想像です。あんまりちゃんと読んでいません)


「あら、リップスマット織りでこんな柄も出せるんだ~」と、なかなか興味深い本です。うちの織り機では4枚綜絖までしか織れませんが。
ところで2色遣いで単純に見える柄が実は綜絖8枚必要だったりするんですね。問題は色ではなくて、ブロックの組み合わせにあるからでしょう。

ちなみに私は、2005年にフィンランドでこの本を発見。アメリカの本だと思いつつも42.5ユーロ(当時で6086円位)で買いました。フィンランド、あんまり織物の本と出会えなかったんですよね~。
帰国後「はっアメリカの本ということは、Amazonで買えたのでは!元値$24.95 USだよ!Amazonで買ったらもっと安く買えたよ!」と思った記憶があります。(今、出品者から出ているのしかなくて、非常に高いですね……)


参考用語
さ行:綜絖、双糸
た行:経糸、単糸
や行:緯糸
ら行:リップスマット織

『裂織りと裂編み―古着がすてきによみがえる』

 2009-05-22
裂織りと裂編み―古着がすてきによみがえる裂織りと裂編み―古着がすてきによみがえる
松永 治子 松永 希和子

文化出版局 2009-05
売り上げランキング : 49860

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本屋で目がとまりました。
最初「ふーん」とパラパラ見ていたのですが「おお!」と思ったので購入。
何が「おお!」かというと、Tシャツで裂き織りといえば裂き織りマット、としか思っていなかったのですが(それですら画期的な再利用だと思っていました)、この本、かなりTシャツを使って色々なものを作っているんです。「へー、Tシャツでこんな使い方もあり!?」と思いました。

掲載されている「裂き編み」小物
  • 着物地で籠を編んで布をつけて小さい巾着
  • 布巾でバスケット
  • 着物の細編みでピンクッションとはさみカバー
  • マフラーでポットつかみ
  • Tシャツでバスケット
  • Tシャツでコースターや小さなマット
  • Tシャツでテーブルマット(ランチョンマット)
  • 膝掛けでマット(椅子敷き)
  • 毛布でマット
  • 色々なものでスリッパ
  • Tシャツでラグ
  • Tシャツでラグとボール
  • モヘア糸と着物で帽子とマフラー
  • Tシャツでネックウェア
  • Tシャツで帽子のトップ(ブリムは布)
  • Tシャツでサンバイザー(ブリムは布)
  • Tシャツで髪飾り
  • 着物地でネックレス
  • 着物地できんちゃく
  • テーブルクロスでマルシェバッグと浅いバスケット
  • セーターでミニバッグ
  • 大島紬でバッグ

掲載されている「裂き織り」小物
  • 箱織りのポーチ
  • Tシャツでのれんの上の方(下の方は経糸を垂らす)
  • Tシャツで鍋敷き
  • Tシャツでテーブルランナー
  • 着物でブックカバー
  • 着物で枕と座布団
  • 箱織りした布を縫い付けたバッグ

織りで使用している織り機
箱、クロバー咲きおり 経糸の掛け方を普通とちょっと変えている。

こうして見ると編みの方が多いですね。あと、Tシャツと着物が多い。着物はともかくTシャツをこれだけ使っているのがやはりすごい!一つの使い方に固執してはいかんなーと思いました。

参考用語
さ行:裂き織り
た行:経糸

『布を裂いて布を織る―裂き織りの世界』

 2009-04-23
布を裂いて布を織る―裂き織りの世界布を裂いて布を織る―裂き織りの世界
雄鶏社

雄鶏社 2001-05
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雄鶏社の本、第三弾。
三冊目は裂き織りの本でした。これを見たら裂き織りに惚れずにはいられん!という程、うっとりな作品が載っています。ただ入手しづらい布とか(蚊帳など)を裂いている辺りが、なかなかいかんともしがたいです。


本の中で使用している織り機
基本的にあづみ野IIですが、オリヴィエ、エオリア、リジッドルームの紹介もあります。
※どの作品も2枚綜絖があれば織れます。
掲載されている作品
和布を使って
古裂のテーブルランナー&コースター
四季のミニタペストリー
泥染め布のマット
ぺたんこ座布団
幾何学模様のフレーム 3種
かすり風ののれん
縞のクッション
昔ムードのバッグ
ポーチ
藍に魅せられて
ジャケット
テーブルセンター
ティッシュカバー(デニムを裂いて)
エスニックテイストで
蚊帳のランチョンマット&コースター
オリエンタルムードのタペストリー(ネクタイを裂いて)
エスニックランナー(銘仙の布団地を裂いて)
ランプシェード&テーブルセンター
タッセルつきのクッション
カジュアルなマット
ショルダーバッグ&ポーチ
オーガンジーのショール
北欧のやさしい時間
マルチカバー
ノッティングのマット
マガジンラック
ソーイングバスケットのふた&ピンクッション
フリースベスト

掲載されている技法
基本的に平織り。つづれ織り、レース織り(からみ織り)、
緯糸がほとんど見えない織り方(Ripsmatta?)、ノッティング、マット織り、引き返し織り、浮き織り


古裂とか泥染め布とか蚊帳とか気になりますが、入手困難。もしくは高そう。オーガンジーとかも「……切らないで使おうよ」と思ってしまう私は、裂き織りは古い布の再利用のためにするものだと思っています。この本のオーガンジーの作品とか、新品のオーガンジーを裂いたようにしか思えません……。

大概、この手の本だと、本の中で使っている織り機の説明しかないものですが4つを比較している辺りが好ましいです。
あずみ野IIは、経糸巻き取り済ロールなどが販売されているそうで、経糸で四苦八苦する私のような人向きかなとは思います(苦笑)。


参考用語
あ行:浮き織り
か行:からみ織り
さ行:裂き織り、綜絖
た行:経糸、つづれ織り
な行:ノッティング
は行:引き返し織り、平織り
ま行:マット織り
や行:緯糸
スウェーデン語:Ripsmatta

『Så fint med trasmattor』

 2008-04-17
Så fint med trasmattor
ISBN 91-974805-3-3
本体価格 354SEK(スウェーデン・クローナ)※ 2005/3購入時。
発行元(多分) Akantus Edition
著者(多分) Ann-Kristin Hallgren, Monica Hallén
A5より一回り大き目
ハードカバー

2005年3月にヘルシンキとストックホルムに行きました。手工芸の旅を目指したのですが……はっきりいってそれには時季があまりよろしくなかったです。冬はあちこちがお休みなので。
そんなわけで専ら本屋とか行ってました。で、この本はストックホルムの本屋でめぐり合いました。

中身はまあ、裂き織りマット、だけ、です。ただ見ていて飽きないんですよ。とてもいい感じ。
表紙は一瞬和風っぽいです。スウェーデン語でタイトルが載っているから、日本の本じゃないのねと思いますが。で、この裂き布を玉にしたものが転がっているだけの表紙がまた何だか愛しいのです。そのうえ、表紙の紙がマットな感じで触り心地もよいです。……えー、私若干紙フェチのケがありまして。

「待て自分!いくら可愛い本でも、物は裂き織りだ!布とセンスがものを言うんであって本が手元にあってもいいものを作れるとは全然限らない!!」……と自らに言い聞かせてもみましたが。「でもなーここで入手しなかったら二度とお目にかかれないかもしれないしー」と、えいやっと買ってしまいました。
飽きず愛でているのでよし?

ところでスウェーデン語はさっぱりわからないのですが。アメリカの本と違ってメートル法なので長さとか幅とか筬目はわかりやすいです。あとは図を見てどうにか……?

参考用語
あ行:筬目
さ行:裂き織り
スウェーデン語:trasmattor


(以下2008/9/16追記)
この本、ておりやさんで取り扱ってらっしゃるようです。

『裂いた布で織る裂き織り』

 2007-06-03
裂いた布で織る裂き織り―必ず織れるくわしいレッスン付き裂いた布で織る裂き織り―必ず織れるくわしいレッスン付き
小宮 しげこ

日本ヴォーグ社 2004-05
売り上げランキング : 438684

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本の中で使用している織り機
クロバー咲きおり 40cm と 60cm(ですがどの作品も2枚綜絖があれば織れます)

ウエアとバッグが多いのが特徴かと思います。ウエアとしては、ほとんど直線で作れるものが紹介されています。ベストとか、ジャンパースカートの正面だけ裂き織りにしたものとか、コートとか。
バッグでは、リュックサックが載っているのが目新しいです。
あとはクッションとかざぶとんとか、ライナー、マット、ストールなど。
それからハンカチで織るものや、ポッパナテープやファブリックテープで織るものも紹介されています。
使っている布地は、着物系が多く、あまり手に入らないんじゃ?という感じです。それから個人的には色合いとか、作品の感じとかが……あまり好みではありません。バッグ系はそこそこ好みに合ってますが。
「必ず織れるくわしいレッスン付き」と豪語しているだけあって、作業のページの写真は多いです。……が、何故か巻き取り紙の向きとかが今ひとつわかりづらく、この本に基づいて咲きおりの準備をしようとしたら手間取りました。

この本のいいところは、織り糸の太さとソウコウの関係が写真つきで細かく載っているところだと思います。ソウコウの羽数と、裂き織り布の幅と、経糸の太さとの関係がよくわかります。
同じく小宮しげこさんの本である『はじめての手織り』にも、そういうページはありましたが、更に詳しくなっています。

参考用語
あ行:
さ行:裂き織り、綜絖
た行:経糸
は行:羽、ポッパナテープ

『すぐ使いたい裂織りバッグ』

 2005-10-18
すぐ使いたい裂織りバッグすぐ使いたい裂織りバッグ
松永 治子

文化出版局 2002-11
売り上げランキング : 231310

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本の中で使用している織り機
アシュフォード社のリジットルーム。
その他、ボール紙や箱を用いての織りも紹介されている。
※ 紹介されているわけではないが、奥付頁に「クロバー社の手織り機”咲きおり”も使いやすい」とコメントがある。

掲載されている作品は着物地など、私辺りではあまり縁のない生地を裂いた物が多いですが、バッグを作るにあたり、色々な形や色々な取っ手が考案されていて、非常に楽しいです。着物じゃないものを裂いてバッグを作るとしても参考になると思います。

ところでこの本は、本屋さんでバッグ作りの辺りに置いてあることが多いです。確かにバッグの本だけれども、その前提として織りを行わねばならないのだから、織りのところに置いて欲しいなあ、といつも思います。

参考用語
さ行:裂き織り

『生活実用シリーズ 簡単手づくり 裂き織り小物』

 2005-09-01
裂き織り小物 (生活実用シリーズ―簡単手づくり)裂き織り小物 (生活実用シリーズ―簡単手づくり)
箕輪 直子

日本放送出版協会 2002-03
売り上げランキング : 230603

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本の中で使用している織り機
クロバー咲きおり 40cm(ですがどの作品も2枚綜絖があれば織れます)
載っている技法
平織り、あじろ織り、マット織り、浮き織り、透かし織り、ノット織り、うね織り、スペース織り

緯糸に使用しているものが、シーツ・シャツ・Tシャツ・デニム・タオル・新聞紙・ビニール紐・とうもろこしの皮など、手ごろなものが多く、思わず作りたくなる小物ばかりです。


以下、2007/9/15追記。
咲きおりの使い方についての記述が詳しいです。特に経糸のかけかた。


参考用語
あ行:あじろ織り、浮き織り、うね織り(畝織り)
さ行:裂き織り、透かし織り(→からみ織り)
な行:ノット織り(→ノッティング)
は行:平織り
ま行:マット織り
や行:緯糸

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