織物用組織図マクロ Ver.4.1.0
2021-05-05
織物用組織図マクロ Ver.4.0.0 不具合続報で、「タイアップを気にせずに先に綜絖の通し方を決めちゃってるせい」でうまくいかないことがある、と書きました。そこで、踏み木1本に複数の綜絖を結び付ける複式タイアップの場合は、タイアップを書かないで実行する方式に変更しました。
『手織りの組織図事典』に書いてある方式ですね。単式なら先にタイアップを書く、複式なら後でタイアップが決まる。
https://github.com/riko122/WeavingMacro
タイアップが固定なのもけっこうお役立ちだったようなので、タイアップ固定でもどうにかしたかったのですが…ちょっと挫折しました。
前回「綜絖の通し方を変えればこのタイアップでもできる」って書きましたが、「綜絖の通し方を変えてもできないが、踏み順を変えればこのタイアップでもできる」ことがあったんです…。それを両方検討するのはなかなか大変…。というわけで挫折。
まあいずれ頑張るかもしれませんが、とりあえず現状、複式の場合、タイアップはあとから生成されます。
ただ、自分の織り機のタイアップと同じにしたい場合は、手動でどうにかすることができます。
例えば、「組織図から」シートで、このように生成されたけど、

いやでもうちの織り機、

綜絖の通し方か踏み方を変更することで、希望のタイアップにできます。
1. 綜絖の通し方を変えて希望のタイアップにする
9行目をタイアップで真ん中二つが黒い行にしたいので、真ん中二つが黒い11行目のセルを選択して「切り取り」します。

で、そのセル群を置きたい一番左上のセルを選択して(わかりづらいですがA9のセルを選択しています)、右クリックするとメニューの中に「切り取ったセルの挿入」があるので選びます。

そうするとこのように、そのセル群が9行目に入り、残りは下に移動します。

同様に、10行目は右二つが黒い行にしたいので、12行目を切り取って、10行目に挿入すると、こうなります。

これで希望のタイアップになっていますし、ちゃんと織れるはずです。
2. 踏み方を変えて希望のタイアップにする
踏み方を変えるのも、行と列が違うだけで、方法は同じです。
タイアップの一番左側を下二つが黒い列にしたいので、右から二番目のセル群を選択して「切り取り」。
一番左に「切り取ったセルの挿入」。残りは右に移動されます。
次は両脇二つが黒い列にしたいので、一番右側を切り取って、左から二番目に挿入。
これで希望のタイアップになりますし、ちゃんと織れるはずです。
なお、綜絖の通し方と踏み方とどちらも変えないと、希望のタイアップにならない組織もあります。
使ってみて変なところがありましたら、お知らせください…。
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織物用組織図マクロ Ver.4.0.0 不具合続報
2021-05-02
試した結果、綜絖枚数のせいではなく、4枚綜絖でも失敗する物がありました。(2枚綜絖は失敗する余地がないので大丈夫…)例えば、『手織りの組織図事典』のハックレース織りのバリエーションの4です(P207)。
右側の複式タイアップの方だとうまくいきません。
でも6枚綜絖とかでもうまくいくものもあります。
例えば、『手織りの組織図事典』の曲がり斜文織(P56)です。
原因は…、タイアップを気にせずに先に綜絖の通し方を決めちゃってるせいです。
それでも、タイアップが全種類揃っている(この表現も微妙ですが…)場合は大丈夫なのですが、そうじゃない場合は「この組織図を実現するにはタイアップが不適切です」になります。
本当は、綜絖の通し方を変えればこのタイアップでもできる、、、ものもあります。
マクロでは、綜絖の通し方図の右上が黒くなるようにしているので、右上が白いものは、うまくいかない可能性が高いです…。
さて、どうしようかな…。本に載ってる通り、綜絖の通し方→踏み方図→タイアップ、の順にやることにしようかな…。(その場合タイアップを先に書いておくのはなしかな…)
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織物用組織図マクロ Ver.4.0.0 不具合
2021-05-02
V4.0.0の新機能・「組織図から」シートで6枚綜絖だとうまくいかないとご連絡いただきました。試してみて、事象が確認できましたので、Issueをあげました。
https://github.com/riko122/WeavingMacro/issues/5
2枚と4枚は大丈夫なはずですが…、ほかの綜絖枚数については後程確認します。
2枚4枚以外で、「この組織図を実現するにはタイアップが不適切です」と言われても、嘘かもしれないので今のところ信じないでください…。
あ、多分考え方の問題な気がするので、きっとWeb版も同じだと思います。
追記。
3枚綜絖は大丈夫そうで、5枚綜絖はダメそうです。
つまり5枚以上の綜絖だとダメ、かな。
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織物用組織図マクロ Ver.4.0.0
2021-03-13
途中経過をご報告しつつ作っていたので、今更感ありますが、組織図から綜絖の通し方と踏み木の踏み方図を作る機能を追加して、公開しました。「組織図・配色図へ」シートが今までのもので、「組織図から」シートが今回の新機能です。
この機能があると何が嬉しいって、例えば「組織図・配色図へ」シートで、ろくろ式の組織図を生成した後、それを「組織図から」シートにコピーして、タイアップを変えて、踏んだら上がるか下がるかのところを変えれば、天秤式の踏み方図が生成されることです。
シートを分けたついでに、「使い方」シートから「更新履歴」を分離して新たなシートにしました。
機能が増えた分、「使い方」に書くことが増えたせいもあります。
あと細かい変更では「組織図・配色図へ」シートの「経糸の色」とか「緯糸の色」のところに矢印をつけるのを諦めました…。どっち向きに表示されるかが、どうしても微妙だったので…。
目に見えない修正点も色々ありまして…。
サブルーチンやファンクションの共通化を進めた結果、「組織図・配色図へ」機能自体もコード行数がかなり減りました…。
あと、変数などの命名が不統一でお恥ずかしいコードになっていたので、直しました…。
https://github.com/riko122/WeavingMacro
なお、LibreOffice版は、機能を追加していないので、前のままです。
要望があれば考えます(今のところods版が使われている形跡が…なくて…。ods版よりは、Web版に先に取り掛かりたいと思います)。
GitHubからのファイル入手方法は次のとおりです。
「Code」をクリック
「Download ZIP」をクリック
これで、zipファイルがダウンロードできます。
解凍するとbinディレクトリ内にweaving_macro.xlsmが入っています。
LibreOffice版は、odsディレクトリ内にweaving_macro.odsが入っています。
開発用のファイル(ライセンスなど)も一緒に入っているので、見慣れないかもしれませんが、ただ使用する分には今までと変わりありません。xlsmファイルやodsファイルをご利用ください。
マクロの改変を行うなどの場合は、ライセンスをご確認ください。
まあものすごく簡単に言うと「改変して配布するなら、同じライセンスにして公開してね」って感じです。
改善した!という場合はプルリクエストをお送りください。
使い方は、https://github.com/riko122/WeavingMacroをご覧ください。
※ 若干改善したので、すでにVer.4.0.1になっています。(2021/3/13 14:26)
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組織図からの変換、進化中その4…できたかな?
2021-03-13
これまで、踏み木と綜絖は1対1の想定で作っていたのですが。踏み木に複数枚の綜絖が結びついている場合にも変換できるようになりました!

複数枚綜絖の場合は、綜絖の通し順を考えて、踏み木を考えてから、タイアップを考えるらしい(『手織りと手紡ぎ―豊かな暮らしを育む手作りの糸と織物』、『手織りの組織図事典』より)ので、最終的にはそれにも対応したいと思っていますが、とりあえず現在はタイアップは書いてあるのが前提です。
いや…複数枚綜絖の場合でもけっこう、タイアップは決まったまま使うことも多いのではないかと…想像してみたんですがどうでしょうね??
というわけで、「タイアップは書いておいてね」の今の状態でも、まあまあ使えるのではないかと思うので、各種組織でテストしてみて問題がなければ、近々Excel版はGitHubで公開します。
それが終わったらWeb版に着手します。
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組織図からの変換、進化中その3
2021-03-11
本日の進捗。予告通り、綜絖の通し方の向きを変えました。

あと、実行ボタンの隣に、「組織図へ」と同様、踏み木が踏んだ時に綜絖が上がるか下がるかを選べるようになりました。
今まで、「踏んだら上がる」決め打ちでやっていたのですが、「踏んだら下がる」場合も使えるようになりました。
いやまあ…「白いところを踏めばいいのね」と考えればいいだけなので、なくてもどうにかなりそうですが…。
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組織図からの変換、進化中その2
2021-03-09
組織図から綜絖通しや踏み木に変換するやつ(長いので、今後「組織図から」)の二日前の進捗ですが。組織図が元の場合は、踏み木の本数と綜絖の枚数は、いくつになるかわからないなと思って、指定していなかったのですが…
「…持ってる織機には限りがあるだろうし、指定してもらってもいいのでは…。その本数や枚数ではこの組織は織れない時は織れませんって出せばいいし」と思って、踏み木の本数と綜絖の枚数を入力してもらうことにしました。
で、踏み木の本数と綜絖の枚数が流動的なことを想定してタイアップの位置は右下にしていたのですが、
踏み木と綜絖が決まるなら、タイアップの位置も好きなところにしてもらって大丈夫だな、と思って、タイアップの位置も選べるようにしました。
つまり、設定行は、綜絖通し・タイアップ・踏み方図を書いて組織図を出すやつ(長いので、今後「組織図へ」)と同じになりました。
そしてこんな感じに。

昨日は開発上必要なことをやってました。
具体的にはそろそろバージョン管理したいなと思って、GitHubに入れる…には、元々のweaving_macro.xlsmと合体させる方が簡単かと思ってその作業をしていました。ついでに関数名を変えたり…。
VBAC入れてあったのに、横着して使わずにマクロのテキストファイル化をしていたら、VBACでテキストファイル化するのに問題ある構成になっていたので、直したり(その結果、拡張子がxlsの方は、次にGitHubにPUSHする際に消えます)。
今日は、そういえば「組織図へ」の方で、踏み木の本数と綜絖の枚数が異なる場合のテストケースがないぞ、と思って、テストケースを増やしてました。
「組織図から」の方でも今後役に立つはず!
そしてそんなことをやっていたら、「組織図から」の方の綜絖の通し方の向きがテストケースと逆で、今後テストしづらいなーと気になってきたので、次はまずそこを直しますか…。
(いや、これでも織れるので決して間違いではないのですが、簡単なやり方に走った結果、実は参考にした本とは逆なのでした)
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組織図からの変換、進化中その1
2021-03-07
作り始めた、組織図から綜絖通しや踏み木に変換するやつですが。まずは、12×12限定じゃないようにしてみました。綜絖は4枚限定です。
ただ…本当は好きなように組織を書いてもらって、その幅と高さを読み込むようにしたかったのですが…。
いや、人間は見ればわかるじゃないですが。ここが組織図でここが綜絖の通し方図でここが踏み方図でここがタイアップだなって。
Excelでそれをやるのは…できなくはないですが…かなり労力が…。
あきらめて幅と高さを入力してもらうことにしました!入力して「初期化」を押すと、マス目が描かれます!
そこに組織図とタイアップを書いて「実行」を押せば!

このように、ちょっと大きめのでも出来上がります。
まあ、幅と高さを大きめにしちゃって実際書いた組織図が小さめでも大丈夫です。
例えば16×16で初期化してしまって、組織図が12×12だった場合。

このように空くだけなんで。

これで空き羽がある組織図からも変換できるってことです!
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一転、織り組織図へ
2021-03-06
しばらくカード織りにかまけていましたが…、Web版組織図に、「組織図から踏み木、綜絖通しへの変換はできないか」と問い合わせをいただきました。
Excel版組織図でも同じようなことを訊かれたなあ…と、調べたら一年前でした。
もう一年経っていたか…!
多分、もっと前にもほかの方からご要望いただいた気がするし、そもそも自分でも野望としてあげている…。
やるか、とりあえずExcel版で!
となって、とりあえず、超限定条件で生成できるようにしてみました。
単式タイアップ(レバー式など)の場合。しかも組織図が12×12限定。綜絖は4枚(レバーも4本)。
タイアップも右下限定。
このようなちょっと間抜けな図を書いて、

うりゃ!っとマクロを起動すると、こうなります。

多分あってるんじゃないかな…。ここでは斜文織だけのせましたが、一応ロートン織とかワッフル織の組織も試してみました。
多分あってるんじゃないかな…。
ここから応用が効くようにしていく…予定。先は長いです。
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